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■脱毛メニュー:口コミで評判が良く使い勝手の良い商品ブログ:2016/5/30


昨年の夏のこと…

自宅近くの大きな公園で、
小学校六年になる双子の男の子たちが、
友人たちとサッカーに興じていた。

やがて、双子の下の子から
「お父さん、レフェリーやって!」と声がかかり、
木陰のベンチにいたぼくは「おう」と重いコシを上げた。

その時、ぼくは何の脈絡もなく、
あの日の出来事を、突然、思い出した。

四十年近くも前の夏の日…

男の子と同年齢だったぼくは、自転車で外へ出た。
いつもの遊び場とは違う、繁華街へ…

途中で友人二人が合流し、
目的地では、さらに友人が増えた。

そこへ、親父がやってきた。
行き先をママに聞き、列車で二駅分を先回りしたのだという。

そして、親父はみんなに言った。

「みんなあ、きょうはどうする? 
おじさんと一緒やったら、ゲームセンターも行けるで。
それか、冷たいもんでも飲むか?」

ところが、ぼくは次の瞬間、
「お父ちゃん、帰ってや。きょうは僕らだけで遊ぶから帰って」
と言ったのである。

しばらく、問答が続いた。
戸惑う友人たちをよそに、ぼくは「帰って」と言い続け、
やがて親父は帰った。

夕方、自宅に戻ると、ママに呼ばれた。
親父の姿はない。

「あんた、何を言うたの? お父ちゃん、泣きながら帰ってきたんやで…
あんなに悲しそうなお父ちゃんは見たことない」

反抗期の始まりだったのかもしれない。
自分たちだけの世界に大人が来ることがいやだったのかもしれない。

ぼくは、あの夏の日の親父と同じ年齢になった。

サッカーに興じる娘たちを前に、
突然思い出した「親父が泣いた」というママの言葉。

ぼくは急に悲しくなった。過去を悔やんだ。

そして「レフェリーやって!」という声の方に歩きながら、
ぼくは不覚にも涙し、
娘たちがにじんで見えた。